記事を読む

編集長の熊坂仁美です。今回のコラムは大阪・関西万博。開幕前の4月9日、「メディアデー」(メディア向けの内覧会)に参加してきましたので、その様子をレポートします。

想像以上に広い会場。時間が足りない!

事務局によれば、メディアデーでは予想をはるかに上回る4500人の申し込みがあったとのこと。大きなカメラと三脚を持った、テレビ局の4〜5人のチームがとにかくたくさんいたので、昨日(4月9日)夕方のテレビニュースでは多くのチャンネルで万博の様子が流れたのではないでしょうか。私もYouTubeで何局かニュース特集を見ましたが、どの局もごく一部のみの紹介に留まっていたと思われます。

それもそのはず、会場はとにかく広い。海外パビリオン、国内パビリオン、シグネチャーパビリオンなど、あわせて180あるパビリオンを一日ではとても回れません。しかし、内覧会の時間は13時から20時までと決められていて、さらに各パビリオンのガイドツアーの時間が決まっているため、その日だけでカバーすることは不可能。

12時に集合場所の東ゲート(メインエントランス)に着くと、すでに長蛇の列が。13時ちょうどに入場許可がおり、一斉に「リング」に向かいました。

世界各国の「今」を知ることができる絶好の機会

CE.Tの万博取材のテーマはもちろん「サーキュラーエコノミー」「サステナビリティ」なので、まずはオランダ、ドイツなどの海外パビリオンを中心に見ることにしました。

結果的に見ることができた海外パビリオンは、アメリカ、オランダ、中国、チェコスロバキア、ドイツ、スイス、バルティック(リトアニアとラトビア)の7つ。予約の時間に合わせてパビリオンからパビリオンを、ほとんど走って移動。相当頑張ったと思います。詳細は、これからどんどん記事にしていきますが、ここでは全体の感想のみを述べます。

一言で言うと、「迷っているなら行くべき」場所だと思います。万博に関しては、さんざん批判されて、ネガティブキャンペーンばかりが目立っていますが、一度も会場に来ていない人の話を信じるのはばかげています。これはお祭りであると同時に、世界の今を知ることができるスーパーレアな機会なのです。そしてもちろん、日本を世界に発信するまたとないチャンスでもあります。みんなで万博を盛り上げたら、コロナ禍で不発に終わった東京オリンピックをリベンジできるのではないでしょうか。

パビリオン7つ、つまり7カ国(正確には8カ国)を巡ってみてわかったのは、パビリオンの外観や展示、スタッフの方々を通して、その国の個性、勢い、表現方法、注力する産業、雰囲気がよくわかるのです。想定していたものもあれば、全く想定外のものもあります。各国、自国の魅力と産業をアピールするべく、お金と時間と知恵をかけているわけですから、当然なのです。総花的な国もあれば、潔くワンテーマに絞ったものもあります。展示については、世界一流のクリエイティブ会社に委託していることも多く、デジタルを駆使した展示方法を見るだけでも勉強になります。

レプリカの文化遺産と3Dのデジタル表示を組み合わせた中国館の展示
スイスパビリオンの最新の学術研究コーナー
ドイツパビリオン

リングの上からパビリオン群を見渡してみました。

シグニチャーパビリオンは次回のお楽しみに

さて、海外パビリオンとともに人気なのが、トップクリエイターによるシグニチャーパビリオン。今回は時間がなくて一つも見られませんでしたが、気になっていたのが落合陽一さんによるnull2。前を通ったら、なんと落合さんご本人がいました。

開幕に向けて、まだいろいろ準備されているようですが、気軽に記念写真にも応じてくれました。「SNSでシェアしてください!」と言われたので、ハッシュタグつけてXに投稿したいと思います。他にも小山薫堂さんや宮田裕章さん、河瀬直美さんなど、面白そうなパビリオンがたくさんありました。シグニチャーパビリオンは、広く分散している海外パビリオンと比べて場所が集中しているので回りやすいと思います。

また、カフェやレストランも素敵なところがたくさんあるし、各パビリオンが出している限定グッズなども稀少なお土産になるのではないでしょうか。

ドイツパビリオンは木がテーマ。リングと相まって、グリーンな雰囲気。
オランダパビリオンのキッズアンバサダー、ミッフィーの限定バージョン。
ドイツパビリオンは高品質なアパレルを用意。他にバッグやTシャツなども。

いよいよ始まる半年限定のお祭り。評判が評判を呼んで、これからどんどん混み始めると思うので、行かれる方は早めがいいと思います。

おまけ〜チェコ館のオバQを探せ!

チェコのパビリオンはまだ完成していませんでしたが、同行のお仲間のコネクションで特別に見せていただきました。チェコから運んだというガラスとアートで構成された、まるで前衛美術館のようなパビリオンです。

そこで有名なあの方のサインを発見!

ぜひ、チェコ館を訪れて探してみてくださいね。

ミャクミャクって横から見ると尻尾があるライオンみたいだったんですね。
夜空に輝くドローンショー