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CE.Tでは、循環や持続可能性をテーマに万博の取材を行ってきました。「循環」がメインテーマのパビリオン、建物の循環を配慮したパビリオン、持続可能性をテーマにしたパビリオンの3つに分類してそれぞれご紹介します。

「循環」をメインテーマにしたパビリオン

「循環」や「サーキュラーエコノミー」をパビリオンのテーマにし、建物も二次利用ができるような配慮をしているのは日本とドイツが挙げられます。

日本

館内にバイオガスプラントを建設し、実際に廃棄物の循環を行っています。建物だけでなく什器やユニフォームまでも二次利用ができるようになっています。

ドイツ

サーキュラーエコノミーがメインテーマ。案内役のマスコット「おしゃべりサーキュラー」がエネルギー、食、農業、建築、ライフスタイルなど様々な視点からドイツの循環経済について教えてくれます。もちろん、建物も循環できるようになっています。

終了後に建物の循環を行うパビリオン

オランダ

サーキュラー建築の第一人者、トーマス・ラウ氏設計のパビリオンは、終了後に建材の二次利用を行いうことが前提で作られています。パビリオンのテーマは、「コモングラウンド(共創の礎)」。国土の多くが水面下に位置するため、風力などを利用して土地を開発し、水と共生するための技術を発展させてきた歴史から、知識やアイデアを共有し、協力することの大切さを伝えています。

ルクセンブルグ

ルクセンブルグパビリオンは早期の段階で決めているパビリオンのひとつです。建物の中でも最も重量がある基礎コンクリートブロック(約542トン・最大226個)を、万博終了後に移動距離が少ないテーマパークである「ネスタリゾート神戸」(兵庫県三木市)にて再利用することが決定しています。

サステナビリティを前面に出したパビリオン

サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)

中東の2つの国は、それぞれのテーマでサステナビリティを強調しています。特にUAEは、ナツメヤシの廃材を様々な形で利用しています。ショップは必見です。

エシカル商品が並ぶUAE館のショップ

EARTH MART

「日本の食のサステナビリティ」をメインテーマにしたシグニチャーパビリオン「EARTH MART」は小山薫堂さんのプロデュースによるもの。

Dialogue Theater - いのちのあかし

映画監督の河瀬直美さんのプロデュースによるパビリオン。奈良県十津川村と京都府福知山市から、廃校となった2つの木造校舎を移築して活用しています。シンボルツリーのイチョウの木も移築しており、ミニシアターではそのストーリーを見ることができます。

右側の高い木が移築したイチョウ。
木造の校舎を歩くとタイムスリップしたよう。
古いものと新しいものの融合を感じるギャラリー
小学校の椅子は、スポンサーであるダイセル社のバイオプラスチックで大人向けに高さを出している。