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ナカダイホールディングスがトレーサビリティシステム「Trace eye® Circular Economy」 を導入、資源循環の高度化へ【サトー】

株式会社サトーが提供するトレーサビリティソリューション「Trace eye® Circular Economy(トレースアイ® サーキュラーエコノミー)」を、このたび産業廃棄物のリサイクルやコンサルティング事業を手がける株式会社ナカダイホールディングスが導入しました。アナログ管理が中心だった工程管理やマニフェスト管理、容器管理をデジタル化することで、現場の業務負担を軽減しながら、資源循環の高度化を進めています。

循環型社会を支えてきた現場が直面していた課題

ナカダイホールディングスは、2001年に施行された「循環型社会形成推進基本法」を契機にリサイクル事業へ本格参入。現在では、約99%という国内でも極めて高いリサイクル率を実現しています。

一方で、廃棄物処理やリサイクルの現場では、法令遵守と業務効率の両立が大きな課題となっていました。産業廃棄物の処理においては、排出事業者が発行するマニフェスト(産業廃棄物管理票)に基づき、法令で定められた処理期限などを厳格に管理する必要があります。マニフェスト管理は法令違反のリスクに直結するため、管理精度の向上が強く求められていました。

また、同社が扱う廃棄物は品目ごとに解体方法や作業工程が異なり、手作業も多く含まれています。そのため、処理の開始や終了は把握できても、各工程の進捗状況をリアルタイムで把握することは困難でした。

さらに、廃棄物を入れる容器の所在や在庫状況の把握にも時間がかかり、探す作業が頻発することで現場の負担となっていました。

多様な処理フローを持つ同社にとって、工程データや在庫情報を整理し、システムに蓄積して活用できる環境を整備することは、生産性向上に向けた重要な課題となっていました。

2次元コードで工程を可視化、トレーサビリティを確保

従来は手書きのシールなどによるアナログな工程管理が中心でしたが、サトーが提供する「Trace eye® Circular Economy」の導入により、入荷した廃棄物にはIDと紐づいた2次元コードが付与され、各工程でコードを読み取るだけで実績情報が自動的に蓄積されるため、作業進捗をパソコン上でリアルタイムに確認できるように。

また、工場内で所在の把握に時間を要していた容器についても、システム上で位置情報を確認できるようになり、探索作業の削減につながります。厳格な管理が求められるマニフェストについても、デジタル化によって処理期限の確認がしやすくなり、法令リスクの軽減と業務負担の改善が見込まれています。

「再生資源の信頼性」を高めるためのDX

導入の背景について、株式会社ナカダイ 常務取締役の後藤進氏は次のように述べています。

「社会全体で資源循環を加速させるためには、再生資源の元となる材料や中間処理の内容を証明し、その品質や物性を明確に示すことが不可欠です。廃棄物の入荷から資源再生に至るまでのトレーサビリティを確保することは、今後ますます重要になります。」

後藤氏は、こうした情報を効率的に取得する仕組みづくりや、再生資源の生産管理の在り方は、リサイクル業界全体の課題でもあると指摘します。
DX化が難しく遅れがちな業界だからこそ、運用フローの整備と情報取得の仕組みが広がっていく必要があるといいます。

ナカダイホールディングスでは、将来的にTrace eye® Circular Economyと廃棄物の自動計量などの仕組みを連携させることも視野に入れています。

効率化によって生まれた人的リソースを、廃棄物の選別といった自社のコア業務に集中させることが目標です。Trace eye®を活用し、資源循環社会に貢献できる体制を構築していきたいとしています。

株式会社サトー プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000006066.html