「世界の廃棄物を削減し、不要な使い捨てのプラスチックの使用を廃止する」をミッションに掲げるフィンランドのサーキュラーデザイン会社NIIMAAR(ニイマール)。
ヘルシンキの同社ショールームで、創業者でCEOの Enni Karikoski(エンニ・カリコスキ)さんにお話を伺いました。
※旧サイト(環境と人)からの転載記事です。
機能性と美しさの両立
ニイマールは、使い捨て文化を変えたいという思いから2016年に設立された、フィンランドのゼロ・ウェイスト&リサイクルデザインブランドです。母娘で経営するファミリービジネスで、CEOのエンニ・カリコスキさんは循環経済に関する講演や教育者でもあります。
デザイナーとのコラボによるスタイリッシュな製品
ニイマールのミッションは、世界の廃棄物を削減し、不要な使い捨てのプラスチックの使用を廃止すること。 家庭・職場・公共スペースでのリサイクルを促進するための魅力的かつサステナブルなデザインの製品を作り、サーキュラーエコノミー(循環型経済)に貢献しています。機能性を保持した上で、デザイナーやアーティストのコラボによる美しさの魅力も加えています。
サステナブルデザイナーリサイクルステーション(分別ごみ箱)「 Ecogrande Forever Bins(エコグランデ・フォーエバービンズ)」は、ヘルシンキの一流ホテルで使用されています。フィンランドのデザイナー、ハッリ・コスキネンがデザインしたビンズはフィンランドの木材でできており、フランスのインテリア展示会「Maison& Objet Découvertes」 から表彰されるなど、数々の賞を受賞しています。
写真は、キッチンカウンターで使用する生ごみ用のゴミ箱です。フィンランド産の木材を使った可動式のフタが付いています。
スペインのプロダクトデザイナー Andreu Carullaがデザインしたもので、サイドストリーム(木材を切断する際の副産物)から作られた素材で、完全防水が施されています。
実際に商品を手に取ってみると、木のぬくもりを感じながらも驚くぐらいに頑丈なつくりで、しかもシンプル。ごみ箱やコンポストにごみを入れるまでの一時置きとして機能します。キッチンのカウンタートップにずっと置いておいても馴染むデザインです。
ニイマールのデザインはすべてフィンランドで作られており、今回のようにサイドストリームの木材チップから作られたウッドコンポジット、100%リサイクルされたPET素材、持続的に調達された地元の合板などのエコロジーな素材が使われています。
WCEF2023にも出展
ニイマールは2023年5月30日〜6月2日にヘルシンキで行われた「World Circular Economy Forum(WCEF)2023」の参加企業としてエキスポエリアに出展するほか、イベント参加者向けにワークショップを開催し、好評を博しました。
また同年6月末、環境と人主催の「サーキュラーエコノミー視察ツアー」では、エニ・カリコスキさんを講師に日本人向けにデザイン研修が開催されます。
参考:
NIIMAAR(ニイマール)公式サイト
https://niimaar.com/
Instagram
https://www.instagram.com/niimaar_/