猛暑が続く毎日。外を歩くだけで汗が噴き出し、ハンディファンや冷感家電に助けられることも多いですよね。そんな“電気の力”に頼る方法もある中で、今回はあえて「電気を使わずに涼をとる」アイテムに注目してみました。
無印良品には、電気を使わずサステナブルの視点から見てもやさしい、暑さ対策グッズがそろっています。筆者が実際に使ってみて、特におすすめしたい3つをご紹介します。
電気も水も使わない。「PCM素材」のネッククーラー
近年注目を集めているのが、「PCM素材(Phase Change Material:潜熱蓄熱材)」を使用したネッククーラー。28℃以下で自然に凍結し、首に巻くだけでひんやり感が得られるアイテムです。

冷蔵庫や冷凍庫で冷やしておくとより効果的ですが、使用中は電気も水も不要で、ゴミも出ないのが特徴です。冷却シートや使い捨て保冷剤のように毎回廃棄する必要がないため、サーキュラーエコノミーの視点でも注目されています。
無印良品でも「ネッククーラー」(1490円)として、M・Lの2サイズ、クリアとグレーの2色が展開中。

筆者はMサイズのグレーを30℃超えの屋外で使用しましたが、首にやさしくフィットし、じんわりとした冷たさが持続。サイズが合っていれば肌との接触面が広がり、冷却効果も高まります。

ただし、使用後の取り扱いには注意が必要です。近年の人気で、デザインバリエーションも豊富になってきています。そのため、気軽に買い替える人も増えていますが、こうした手軽な猛暑対策アイテムこそ、できるだけ長く大切に使い、不要になった際も適切に処分したいもの。処分する際は、基本的に袋ごと可燃ごみに出せますが、自治体によって方法が異なるため、事前に確認するのが安心です。また、液漏れの可能性もあるため、新聞紙などで包んで捨てるといった配慮も求められます。
保冷剤が使えて洗える。「ヘンプコットンのスカーフ」
首元を冷やしつつ、見た目にもナチュラルな涼感を演出してくれるのが「UVカット ヘンプコットン ポケット付きスカーフ」(1,490円)。さらっとした肌ざわりのヘンプコットン生地で作られ、内側に保冷剤や無印のネッククーラーを入れられるポケット付きという実用性の高さが魅力です。

保冷剤は最大で3個まで入れられます。できるだけ平らな状態で凍らせておくと、首元に当たったときのごろつき感が軽減され、より快適に使用できます。

1つ目に紹介したネッククーラーよりも、冷たさの持続力があるのが特長です。保冷剤は家庭内にストックされていることが多く、溶けたらすぐに交換できるのも便利なポイント。さらに、洗濯機で丸洗いできるため、汗をかいても気兼ねなく使えるのが嬉しいところです。

カラーは7色展開で、ファッションに合わせて選べるのも魅力です。首元の日焼け対策としてはもちろん、ヘアバンドとしても使える汎用性の高さもポイント。電力を使わず、手持ちのアイテムを活かして使えるこのスカーフは、まさに「サステナブルなひんやりアイテム」と言えるでしょう。
今ある服に“冷感機能”を。後付けできる「ひんやりミスト」
最近は冷感機能付きの衣類も増えていますが、「今ある服を涼しくできたら…」という方におすすめなのが、「服の上から使う ひんやりミスト」(990円)です。衣類から10cm以上離してスプレーするだけで、心地よいひんやり感が広がり、体感温度を下げてくれます。

無香料・無着色・無鉱物油・パラベンフリー・シリコンフリーと、肌へのやさしさにも配慮された処方(※アルコールは配合)も嬉しいポイント。実際に使用してみたところ、設定温度28℃のエアコンでもいつもより快適に過ごせ、汗をかいたタイミングで広がる清涼感が、ちょっとしたリフレッシュにもなりました。

さらに、詰め替え用も販売されており、使用済み容器は無印良品の店頭回収プログラムを通じてリサイクルが可能です。使い捨てではなく、「繰り返し使う」「資源に戻す」といった循環型の仕組みが整っているのも、このアイテムの大きな魅力です。
涼しさもサステナブルに。夏を快適に過ごすための新定番
気温の高い日が増え、「猛暑日」もすっかり珍しくなくなったこの頃。暑さをしのぐ工夫は欠かせませんが、できれば環境にもやさしい方法を選びたいものです。今回ご紹介した無印良品のアイテムは、電気を使わず、繰り返し使えるのが魅力。小さな工夫かもしれませんが、そんな選択の積み重ねが、未来につながる一歩になるのかもしれません。今年の夏は、“涼しさの循環”を意識しながら、自分にも地球にもやさしい過ごし方を楽しんでみてはいかがでしょうか。