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AKASAKA CIRCULAR CITY CONFERENCE & TOURISM 2024レポート

今月10月8日に赤坂インターシティコンファレンスにて、「AKASAKA CIRCULAR CITY CONFERENCE & TOURISM 2024」が開催されました。

社会をもっとよくするアイデアマガジンマガジン「IDEAS FOR GOOD」やサーキュラーエコノミーメディアプラットフォーム「Circular Economy Hub」を運営するハーチ株式会社が主催し、国際色豊かな赤坂から、日本のサーキュラーエコノミーを広く世界に発信すること、国際連携のきっかけを生み出すこと、そして国際都市・東京を象徴する赤坂から、東京らしいサーキュラーシティ(循環都市)の未来像を模索することを目的に、日本企業のサーキュラーエコノミー実践について理解を深めるカンファレンスや、蔵前での視察ツアーが行われました。

本記事では、カンファレンスの様子をお届けします。

株式会社博報堂 Tokyo Urban Farming 発足人 近藤ヒデノリ氏

カンファレンスには、国内外でサーキュラーエコノミーを実践する企業担当者が多く参加。

日本国内の循環型プロジェクトやサービスを立体的に捉える機会として、赤坂に拠点を構える大企業、株式会社TBSホールディングスや株式会社オカムラが自社の取り組みを紹介しました。

また、日本の未来を担うサーキュラースタートアップのピッチが行われ、日本初傘シェアサービスを提供する「アイカサ」、リユース容器をシェアすることで、テイクアウトやデリバリー時の使い捨て容器を削減する「カマン」、DPP対応のシステムを開発するdigglueなど、サーキュラーエコノミー領域のスタートップ5社が、自社のプロジェクトを紹介しました。

スタートアップ ピッチの様子 mymizu共同代表 Robin Takashi Lewis氏

プラスチック製のペットボトル消費を減らすため、マイボトルの携行を呼びかけ、カフェや公共施設など無料で給水できる場所を紹介するアプリを提供するmymizu。

mymizuアプリのダウンロード数は35万回を突破し、ホテルやレストラン等、世界中約2500社以上の企業と連携し、プラスチックごみの削減に貢献しています。

世界中約20万箇所の給水スポットを設置し利用者の利便性を高め、利用者がどれだけのPETボトルを削減することができたかを、ビジュアライズしてアプリで確認ができる機能など、一人一人のアクションの意欲を高める工夫がされています。

質疑応答の様子(Cornelia Dinca氏)

ピッチ後は、オランダでサステナブル・スマートシティ領域に取り組むCornelia Dinca氏を始め、参加者から様々な質問が寄せられました。

中でも、サーキュラーエコノミーの取り組みに対する行政の関わり方や、既存のインフラや法律に関する質問が多く、それらをどのように乗り越えているのか等、立ち上げフェーズのスタートアップが抱える課題を共有し合う様子が印象的でした。

特に、廃棄物の収集・運搬にまつわる既存のインフラやルールに沿って、新たなサービスを展開することは非常にハードルが高く、各社は環境省や自治体との連携プログラムの枠組みを活用しながら実証実験を進めています。

スタートアップの課題について回答する 株式会社digglue 代表取締役CEO 原英之氏

また、日本は欧州と比較して国としてのゴールセット、市のマスタープラン、法律の整備が遅れている等課題視する意見もありながら、民間レベルではサーキュラーエコノミーを経営ビジョンに入れる動きが急速に進んでいると感じるという前向きに捉える意見も伺えました。

本イベントは英語で行われ、日本のサーキュラーエコノミーの取り組みを日本語に閉じず、英語を通して世界に発信することで、グローバル各地域での学びを共有し、更なる推進に繋げることができると実感しました。

ハーチ株式会社
https://akasaka-pdp.com/events/circularcity2410/en