専門用語集

「未利用魚」とは

未利用魚とは、市場に流通しない、または低い価値しかつけられず廃棄されてしまう魚を指します。

水産業において、漁獲される魚のすべてが市場に出回るわけではありません。サイズが規格外である、見た目が悪い、特定の魚種のみが選ばれるなどの理由で、多くの魚が活用されずに廃棄されています。これらの未利用魚は、本来食用として適しているにもかかわらず、消費者の需要と市場の仕組みによって流通の機会を失っているのが現状です。

未利用魚の活用は、食品ロスの削減と持続可能な水産資源の管理に貢献します。

世界的に水産資源の枯渇が問題となる中、持続可能な漁業の推進が求められています。未利用魚を適切に活用することで、漁獲された魚の有効活用が進み、不要な廃棄を減らすことが可能になります。例えば、未利用魚を加工食品として活用したり、レストランや学校給食に導入する取り組みが広がっています。また、新たな価値を生み出すために、ペットフードや肥料、コラーゲン製品として活用する事例も増えており、資源の最大限の活用が期待されています。

未利用魚の活用は、サーキュラーエコノミーの観点からも重要な取り組みです。

従来のリニアエコノミーでは、漁獲された魚の一部のみが消費され、残りは廃棄されるという一方向の流れが存在していました。しかし、未利用魚を積極的に活用することで、水産資源の循環を促進し、廃棄物を減らすことができます。この考え方は、資源を無駄なく活用するサーキュラーエコノミーの理念と一致しており、持続可能な社会の実現に寄与します。

未利用魚の活用を進めるためには、消費者の意識改革も重要です。従来、一般の消費者にはあまり知られてこなかった魚種の魅力を発信し、調理方法や味の特徴を伝えることで、新たな需要を生み出すことができます。また、飲食業界や流通業者と連携し、未利用魚を活用したメニューの開発や販売促進を進めることも、重要な取り組みとなります。